日焼けのケアにヒルドイドは使える?今すぐできる対処法
2018.10.20
ヒルドイドは、一部の美容情報に敏感なかたを中心に一時期ブームになりました。
インターネットをみると、ヒルドイドは日焼けでもなんでも治す効果があるなど様々な表現がされていますね。
ただ、日焼けしてしまって、急いで適切な対策を知りたい!と正しい方法を検索している人もいると思います。
今回は、日焼けした後の適切な対処法やヒルドイドについてご紹介します。
ヒルドイドって何?
皮膚科を頻繁に受診する人や美容に敏感なかたの一部ではよく知られたアイテムですが、一般的には知らないというかたが多いと思います。
ヒルドイドは、皮膚科で処方されることのある塗り薬で、乾燥肌や皮脂欠乏症、アトピー性皮膚炎、ケロイドの治療などに用いられることが多いです。
有効成分のヘパリン類似物質は、角質内の水分を保持して柔らかくしたり、血流を促したり、保湿したり、様々な軟膏の基剤となったりとたくさんの用途で使われています。
肌の新陳代謝を助けたり、外傷の治りをよくしたりするため、美肌つくりにも役立つと話題を集めていたようです。
ヒルドイドにはゲルタイプ、クリームタイプ、ソフト軟膏タイプ、ローションタイプなどがあり、肌の状態や部位などによって適したものを医師が処方します。
ジェネリック医薬品もいくつかあり、ビーソフテンやエアリート、セレロイズなどがあります。
ヒルドイドは日焼け後に使うと効果的?
インターネット上では、ヒルドイドが日焼け後の肌に効果的と紹介する記事を多く見かけます。
日焼けを治すというよりは、皮膚の炎症や皮がむけた状態の肌を改善すると書かれています。
ではなぜ、ヒルドイドが日焼け後の肌に良いとされるのでしょうか。
日焼け後の炎症にもきくという説や、皮がむけてくる原因である乾燥を保湿により防ぐことができるという説が多いです。
確かに、ヒルドイドは肌荒れのときに使ったり、角質の水分保持を助けて保湿し乾燥肌の治療に用いられたりすることから、日焼け後の肌にもいいんじゃない?と思っているようです。
しかし、詳しく分からないまま日焼けの対処をするのはとても心配ですよね。
まずは、日焼けがどうして起こるのか、日焼けした時の肌はどうなっているのかを知ることが大切です。
日焼けの種類
紫外線を浴びて、その日のうちに赤くヒリヒリしたり痛みがあったりするのは、サンバーンと言って、UVBによる影響のものです。
UVBは夏の紫外線に特に多くて、とてもパワーの強い紫外線のためすぐに炎症やほてり、ヒリヒリ感、水ぶくれ、後に皮むけなどの症状が出ます。
早く対処しなきゃ!
と焦っている人の多くは、このサンバーンを起こしている場合が多いです。
サンバーンは、いわばやけどです。
目に見える部分はもちろん、肌の奥の見えない部分でも様々なダメージを受けています。
サンバーンを起こしやすい人は、色白のかたや肌の弱いかたで、特に注意が必要です。
もちろん、色白でないかたもサンバーンは起こりますが、色白な人ほどメラニン色素の量が少なく、紫外線を浴びてからメラニン色素を作る速度が遅い傾向にあるため、サンバーンを起こしやすいと考えられます。
いつも、日焼けすると一時的に赤くなってヒリヒリするけど、その後に黒くなることは少ないというかたは、サンバーンを起こしやすい肌なのかもしれません。
そして、サンバーンを起こしてしばらく経った頃、肌が黒くなることや、冬でも知らないうちに肌が黒くなっているといった日焼けは、サンタンと呼びます。
サンタンは、UVAによる日焼けのことで、すぐに症状が出ず、痛みなどもないのが特徴です。
サンタンによって、シミやシワ、たるみといった肌老化を引き起こす原因になるため、美肌を保ちたい人には大敵です。
UVAの厄介なところは、冬でも夏の半分程度の量は降り注いでいること、そして窓ガラスも通してしまうため車の中や家の中でも気が抜けないということです。
肌の奥まで到達する紫外線で、紫外線から体を守ろうと作られるメラニン色素によって、肌が黒くなったり、シミやそばかすにつながります。
ヒルドイドを日焼け後に使ってもいい?
ヒルドイドは日焼け後の肌にも使えるかもしれませんが、同時に血行を促進する効果もあるため、ヒリヒリしている肌の痛みが増すおそれもあると言われています。
インターネットの情報の多くは、あくまでも自己責任で参考にするの必要があります。
日焼けした後の肌は乾燥しがちで、それが原因で皮がむけたりもします。
肌の乾燥予防のためにヒルドイドを使うと、保湿できて皮のめくれが予防できるかもしれません。
ただ、以前使っていたものが家にある場合には、医療用医薬品であるためおそらく他の症状で処方されたものだと思います。
まずは、医師や薬剤師に相談してから使うことをおすすめします。
ヒルドイドはネットでも入手できるって本当?
ヒルドイドは医療用医薬品ですから、処方箋が必要になります。
しかしそれ以外にも、インターネット上では海外向けに販売されているものを個人輸入という形で代行サイトから購入することができるようです。
個人輸入をする場合には、あくまでも自己判断によるものなので使用方法だけではなく、品質やセキュリティーにも注意が必要です。
ただ、ヒルドイドにこだわらず、確実に正しい方法でケアした方が良いのではないでしょうか?
ある程度ひどい日焼けの対処法はやはり皮膚科に相談して、自分の肌状態に合ったものを処方してもらうことが安心です。
自分でできる対処法ってある?
皮膚科に行くほどではないと思うけど、心配だから自分で対処できることはしたい!
と考える人は、これからご紹介する方法を試してみてください。
日焼け後は、放っておくと回復が遅くなったり、皮がめくれたりシミやそばかすが増えたりと、美肌とはほど遠い状態にもなりかねません。
早く対処することは、とても良いことです。
日焼けのアフターケアの原則は、冷やすこと、保湿すること、これ以上の日焼けを防ぎ肌を守ることの3つです。
サンバーンを起こした肌は、炎症を起こし、やけどと同じ状態とも言えます。
まずは、しっかり冷やすことが大切です。
水で流したり、冷やしたタオルをあてたり、保冷剤や氷を巻いたタオルをあてたりする方法があります。
しかし、冷やしすぎには注意が必要です。
長時間冷やし続けたり、保冷剤や氷を直にあてるのはやめましょう。
ヒリヒリ感やほてりは、2~3日続く場合がありますが、ほてりがある時には冷やすように心がけましょう。
炎症を起こした肌は水分が蒸発しやすい上に、紫外線によってダメージを受けたことで水分を保持する力も落ちます。
脱水状態にもなりやすく、しっかり水分補給をすることも大切です。
また、基礎化粧品などで外側からの保湿も欠かせません。
保湿で注意したいのが、選ぶ基礎化粧品の種類です。
ヒリヒリ感がある肌へ使う基礎化粧品は、刺激が少ないものを選ぶことが鉄則です。
ダメージを受けている肌に少しでも良いものを…と、美容成分たっぷりの基礎化粧品を使いたくなるとは思いますが、かえって良くない場合もあります。
美容成分たっぷりのものは、刺激が強いものが多いです。
ヒリヒリ感が残っているうちは、できるだけ低刺激のものをたっぷり使いましょう。
顔だけでなく、腕や足など、全身のケアが大切です。
肌の状態に合わせて適切なものを使うことがポイントですね。
最後のポイントは、これ以上の日焼けを防ぎ刺激しないことです。
日焼け後の肌はダメージを受けている分いつもより日焼けしやすい状態になっています。
肌が荒れているうちは日焼け止めを塗らない方がいいと思いがちですが、日焼け止めでしっかり守ることの方が大切です。
とはいえ、効果の高い日焼け止めほど肌への負担が強くなるので、できるだけ低刺激のものをこまめに塗り直して対応することが大切です。
夜はしっかりその日の日焼け止めを落とすことも大切で、お湯で落とせるタイプの日焼け止めを選ぶと便利です。
シャワーを浴びる時は熱くないお湯で、水圧にも気を遣いましょう。
外出する時間や場面に合わせて、日焼け止めをいくつか使い分けたり、日傘や帽子などの紫外線対策グッズの活用もおすすめです。
日焼け後の肌はデリケートなため、身につけるものにも配慮が必要です。
ゴムなどの締め付けがキツい下着は避けて、木綿など肌触りのいい素材のものを身につけましょう。
ポイントメイクリムーバーが必要なほどのメイクは避けて、低刺激の洗顔料でオフできる程度のメイクが無難です。
水ぶくれができてしまった場合は、潰さない・潰れないことに注意して、ガーゼなどで保護し、皮膚科への受診をおすすめします。
体の中からの対策としては、ビタミンCやビタミンE、リコピンなどを積極的に摂取しましょう。
肌の生まれ変わりのサイクルを整えるためにも、睡眠時間をしっかりと確保して、体を冷やさない食べ物をとるなど、生活習慣に気をつけることでできる対策もあります。
まとめ
いかがでしたか?
ヒルドイドは、様々な症状の改善のために用いられている医薬品ですが、日焼け後のケアに自己判断で使用するのはあまりおすすめできません。
しかし、軽い日焼けなら、ヒルドイドにこだわらずに自分で対処することもできます。
今回ご紹介した対処法は、誰でもできるものばかりですから、ぜひ試してみてくださいね。