日焼けから皮膚がんになるって本当!?
2018.09.13
日焼けは、美肌を保つ上で注意すべきものとして気にしているかたは多いと思います。
しかし、美容目的だけではなく、日焼けすることで皮膚がんに繋がることもあり、病気の予防のためにも紫外線対策は大切です。
皮膚がんって、あまり聞かないから、自分には関係ないかな…と思われるかもしれません。
しかし皮膚がんは、高齢になってからかかりやすいこともあり、若い方はあまり身近に感じないかもしれませんが、日焼けすることが原因で起こる皮膚がんはいくつかあります。
今回は、日焼けと皮膚がんについて紹介していきます。
なぜ日焼けが皮膚がんにつながるの?
紫外線を浴びると、DNAにダメージを負い傷がつきます。
細胞には、ダメージを修復する力がありますが、長年繰り返し傷が付くことで正しく修復できず直し間違いを起こすことがあります。
直し間違いを起こした細胞が突然変異し、たまたまガンの発生に関わるものだった場合、増殖してガンになってしまいます。
国によって皮膚がんにかかる人の割合は違う?
国というよりは、紫外線に強い人種かどうかと、環境も関係するようです。
オーストラリアは皮膚がんの発生率が世界一であることで知られていますが、オーストラリアで罹患するガンの約半分にものぼるそうで、現在も患者数は増加傾向にあります。
日本での、皮膚がんはそこまで多いわけではありません。やはり国によって違いがあるのでしょう。
オーストラリアには原住民の黒色人種のかたがたと、ヨーロッパから移民してきた白色人種のかたがたが主に生活しています。
降り注ぐ紫外線の量は多く、日焼けに対する意識は高いですが、皮膚がんにかかりやすいのはヨーロッパから移民してきた白色人種のかたがたが多いです。
もともとからオーストラリアで生活してきた黒色人種のかたは、遺伝で紫外線に強い肌を持っているため、皮膚がんの発生リスクは少ないんだとか。
皮膚がんにはいくつも種類がある!
皮膚がんについて、どんなことを知っていますか?
もしかすると、足の裏に大きなホクロがあると皮膚がんになる…という程度の噂しか聞いたことがないかもしれません。
長時間紫外線を浴びることで起こる皮膚がんの代表的なものには、日光角化症、有棘細胞ガン、基底細胞ガン、メラノーマがあります。
ただ、日焼けが皮膚がんに影響することはありますが、全ての皮膚がんが紫外線による影響を受けてできるわけではありません。
日光角化症って?
日光角化症は、60代~70代に多い皮膚がんです。
皮膚の一番表面にある表皮にできるガンで、この時点では転移の心配はないようです。
皮膚の表面に変化が現れるのが特徴で、ガサガサした状態となったり、赤みが出たりします。
皮膚を触ると、指先にチクッとした感覚があるほど、肌はガサガサになりがちです。
有棘細胞ガンって?
有棘細胞ガンは、日光角化症が進行することでも起こります。
皮膚の表面が盛り上がり、ガンは皮膚の奥まで進入した状態になります。
大きなしこりが特徴的で、やがて中央の部分がえぐれて血が出たり、悪臭を伴います。
基底細胞ガンって?
皮膚がんの多くは高齢になってから起こる場合が多いですが、基底細胞ガンは30代~40代の若い世代にも見られる場合があります。
年を重ねるごとになりやすくなるため、やはり高齢者になるとかかりやすくなる病気です。
基底細胞ガンの見た目の特徴は、真っ黒で光沢のある色と、小さなしこりが何年もかけて大きくなることにあります。
その色は黒真珠のようだと言い表されることもあります。
何年もかけて大きくなったしこりは、やがて真ん中の部分がえぐれて血が出てきます。
痛みを感じることはほとんどなく、他の場所には転移しないガンのため、命にはかかわらないガンとして知られています。
基底細胞ガンは、その名前の通り、皮膚の奥にある基底層の細胞から発生するガンで、皮膚がんの中では最も多いです。
メラノーマ
ほくろのガンと言われることもあります。
皮膚がんの中では、一番恐れられているガンです。
その理由は、転移が早いため他の病気につながる危険性があります。
日本人では紫外線を浴びることで起こるメラノーマは少ない傾向にありますが、紫外線とは関係ない部位(足など)にできるメラノーマが多い傾向にあるようです。
どうする?日焼け予防
皮膚がんは、全てが紫外線によるものではないにしても、日焼けを繰り返すことで皮膚がんの原因になることもあります。
日焼けが原因の皮膚がんは、紫外線を浴びて傷ついたDNAを何度も細胞が修復しようとすることで起こる可能性があります。
そのため、できるだけ日焼けをしないようにすることで皮膚がんになるリスクを減らすことができます。
高齢になってからかかりやすいということは、若い頃から積み重ねた日焼けが影響しています。
ですから、若い頃から日焼けをしないための対策が必要です。
日焼け止めを使うポイント
日焼け止めは、夏に限らず年中販売されていますよね。
それは、紫外線を浴びるのは夏に限ったことではないからです。
紫外線にはUVAとUVBがありますが、どちらも1年中降り注いでいます。
確かに夏にはその量が増え、日焼けしやすくなるのは間違いないですが、冬でもUVAは夏の半分程度、UVBは夏の5分の1程度は浴びています。
夏以外でも、日焼け止めは毎日使うことが大切です。
そして、UVAは窓ガラスを通すため、家の中にいても油断はできません。
家の中の日当たりよい場所に長時間いる時や、車での移動が多いかたは特に注意しましょう。
日焼け止めの選び方
日焼け止めにはPAやSPFといった数値が記載されています。
何となく、数値が高いものを選ぶと間違いないだろうと思われがちですが、季節や利用シーン、場所に合わせて使い分けると肌への負担が少なくなります。
短時間の家事や散歩で外出する程度なら、PA+~++、SPF10~20のものでもよいとされています。
真夏の炎天下で長時間過ごす時には、PA++++、SPF50+を選ぶなど、その時に応じて使い分けてみましょう。
誤解されがちなSPFの意味
SPFはUVBに対応する効果を表したものですが、数字が大きくなればなるほど、その効果の持続時間が増えることを示しています。
つまり、数字が大きくなればなるほど防御力が強まるわけではなく、持続時間が伸びるという意味です。
もちろん、SPF50+のものを使っていても、汗や皮脂で流れてしまえば効果は落ちてしまいます。
あまり持続時間にこだわらず、こまめに塗り直すことの方が確実に日焼け予防ができるでしょう。
最近では、飲むタイプの日焼け止めも販売されています。
こまめに塗り直すことがどうしても面倒なかたや、塗るタイプの日焼け止めだけでは心配なかたは、活用してみてはいかがでしょうか。
日焼け止めと一緒に活用したいアイテム
日焼け止めは毎日の生活習慣に取り入れるとして、その他にも防止や日傘、UVカット効果のある長袖などの衣類、手袋など、紫外線を直接浴びない方法も取り入れると更に効果的です。
特におすすめなのはサングラスです。
紫外線は目からも吸収されるため、しっかり日焼け対策をするならぜひ取り入れましょう。
サングラスを選ぶポイントは、UVカット率が高いものです。
また色の濃いサングラスは、レンズの色によっては瞳孔が開くためかえって紫外線を吸収しやすくなってしまいます。
また、目との距離が離れすぎていないデザインのものを選ぶことも大切です。
紫外線を浴び続けることで起こる目の病気もあるため、皮膚だけではなく目の病気を回避することも忘れてはいけません。
日焼けから皮膚がんになる?まとめ
いかがでしたか?
今回は、日焼けと皮膚がんの関係や種類、日焼け予防のポイントについてご紹介しました。
皮膚がんを発症するのは高齢者に多いですが、その原因は長年浴び続けた紫外線が影響していることも考えられるため、気が付いた時から日焼け予防をすることが大切です。
予防のためには、日焼け止めを夏に限らず、冬や室内、車内でも一年中使用していく必要があります。
肌の老化を防ぐためのものだけではなく、がんの予防にも日焼け対策をしていきましょう。