塗らないでも日焼けを止めてくれる!フェーンブロックとは

2018.10.01

日差しを遮る

みなさんは、紫外線ケアどうしていますか?

日焼け止めをしっかり塗る人もいれば、あまり気にせず日焼けして後で後悔…なんて人もいるでしょう。

一般的に、日焼け止めと言えば塗るタイプの日焼け止めを連想しますよね。

しかし最近では、飲むタイプの日焼け止めが注目を集めてきています。

今回は、飲むタイプの日焼け止めに用いられている成分、フェーンブロックについて説明します。

フェーンブロックって何?

フェーンブロックは、シダ植物から抽出されるPLエキスを多く含んだ成分です。

海外製の飲む日焼け止めのほとんどは、フェーンブロックが配合されています。

フェーンブロックは、ファーンブロックと呼ばれることもあり、表示にはシェードファクターやPLエキスと記載されることもあります。

現在販売されている飲む日焼け止めには、フェーンブロックよりもシェードファクター、あるいはPLエキスと書かれているものの方が多いかもしれません。

フェーンブロックって何がすごいの?

フェーンブロックは、紫外線を浴びた肌のダメージを軽くする効果があると言われています。

紫外線を浴びた肌は、身体を守るためにメラニンを生成したり、活性酸素を作り出したりします。

これらの働きは、肌が身体を守るために自然に備わっている機能です。

しかし、肌を守るために生成されたメラニンは、たくさんできるとシミやそばかすの原因にもなり、活性酸素はシワやたるみといった肌老化の原因になります。

そして、紫外線は肌の深い部分まで到達すると、コラーゲンやエラスチンといった弾力を保つ上で大切な成分を破壊してしまいます。

肌は炎症を起こした状態となるため、水分が蒸発しやすく乾燥しがちとなり、さらに潤いを保ちづらくなります。

日焼けは、美肌の敵であることが分かりますね。

フェーンブロックは、これらの紫外線を受けたことによる肌のダメージを軽くすると言われています。

塗る日焼け止めのように、紫外線をブロックして跳ね返したり、吸収するものではないため、ダメージを受けたあとの肌に作用して、修復を早めたりシミやシワなどの発生を軽減することが期待されています。

フェーンブロックがどうして役に立つの?

虫眼鏡

どうしてフェーンブロックが肌のダメージを軽くするのでしょうか?

ランゲルハンス細胞の働き

紫外線を受けると、肌は身体を守ろうとしてランゲルハンス細胞を働かせます。

ランゲルハンス細胞は、紫外線などの外部から受ける刺激から肌を守ってくれる役割をしているのですが、フェーンブロックはこのランゲルハンス細胞を正常化して、ダメージを受けにくい肌に近づけるとされています。

その結果、日焼けの炎症や赤みなどが軽減する可能性があります。

活性酸素を除去

紫外線を受けた肌の中では、肌を守るためにメラニンだけではなく活性酸素も発生します。

活性酸素は肌細胞を酸化させてシミやシワ、たるみの原因にもなり、肌の老化につながります。

フェーンブロックには、抗酸化作用があると言われ、シワやシミ、たるみの対策にもなります。

DNA保護

紫外線は肌のDNAにもダメージを与え、日焼けや肌老化以外の病気の原因につながる可能性があります。

フェーンブロックは肌のDNAを保護することで、紫外線による病気の発生を少なくできると期待されています。

コラーゲンを守る

お肌の違い

肌の奥まで到達した紫外線は、コラーゲンを破壊してしまいます。

コラーゲンは、肌の弾力を保つ上で大切なものです。

弾力が保てない肌は、ハリがなくなりシワやたるみを引き起こしやすくなります。

フェーンブロックはコラーゲンの減少をおさえると期待されています。

フェーンブロックって誰でも飲める?

フェーンブロックが主成分の飲む日焼け止めは、海外製のもが多いです。今も海外のかたの利用が多い傾向にあります。

フェーンブロックはシダ植物から抽出される成分ですが、これまでに飲む日焼け止めとして摂取した場合の副作用は報告されていないようです。

しかし、子どもや妊娠中、シダ植物アレルギーのかたは控えた方が良いでしょう。

日本で購入できる飲む日焼け止め

フェーンブロックは海外製の飲む日焼け止めに使われていますが、飲む日焼け止めには日本製のものもあります。

日本製の飲む日焼け止めの多くは、フェーンブロックではなくニュートロックスサンを主成分にしています。

ニュートロックスサンは、ローズ葉とシトラスエキスから抽出される成分で、植物由来のものです。

フェーンブロックとニュートロックスサンはどちらも、紫外線を浴びた後の肌のダメージを軽減する効果があるとされています。

製品によって、毎日継続して飲み続けて徐々に効果が発揮されやすくなるタイプと、日焼けしそうな時だけピンポイントで飲むタイプのものがあります。

飲む量や頻度がそれぞれ違うため、自分に合ったものを選びましょう。

飲む日焼け止めと塗る日焼け止めどっちが良いの?

一生懸命日焼け止めぬる

飲む日焼け止めについてご紹介しました。

ただ飲む日焼け止めと塗る日焼け止めではどっちが良いのでしょうか。

どちらも紫外線から受けるダメージを減らすことが目的ですが、方法が違います。

塗る日焼け止めは、こまめに塗り直さなかったり、ムラになると日焼けする部分が出てきます。

また、頭や目など塗れない場所もあります。

飲む日焼け止めは紫外線を浴びること自体は防げませんが、受けてしまったダメージを減らしてくれます。

ですから、できれば両方を使うのがベストです。

飲む日焼け止めで紫外線からうけたダメージを減らし、浴びる紫外線そのものの量を塗る日焼け止めで減らします。

メリット・デメリットがありますから、上手に補いながら使うと美肌に近づくのではないでしょうか。

日焼け止めの上手な使い方

飲む日焼け止めと塗る日焼け止め、両方使うことがおすすめです。

塗る日焼け止めは、PA値やSPF値を天候や季節、利用シーンで使いわけて肌への負担を軽減しましょう。

塗る日焼け止めのベタベタ感が苦手なかたや、肌に合わないかたは、サラサラとしたテクスチャーの軽めのものに変えてみてもよいでしょう。

また、外出時のみスプレータイプの日焼け止めでさっとカバーするのもおすすめです。

スプレータイプの日焼け止めは液体のため、汗や水で流されてしまいやすいです。

便利な反面、こまめな塗り直しが必要です。

また、紫外線は夏だけではなく、1年中降り注いでいます。

塗る日焼け止めを使っているかたの中には、夏しか使わないというかたが多いです。

そこで、飲む日焼け止めは毎日飲むことで、夏以外の日焼け対策を行うと便利です。

薬を飲む

塗る日焼け止めと飲む日焼け止めの違いをふまえて、状況に応じて紫外線対策を選んでいきましょう。