子供が日焼けすると湿疹ができる症状「光線過敏症」とは?
2019.02.11
子どもが日焼けすると湿疹などの症状を引き起こす「光線過敏症」になってしまうことがあります。
どのような状態になると強い症状がでるのかを保護者の方が知っておくことで、適切な対応もできるようになります。
そこで今回は、子供の日焼けによる湿疹などの症状について詳しく解説します。
子どもの日焼け、湿疹はアレルギー?
子供の肌トラブルには、乾燥やアレルギーなどさまざまなものがありますよね。
日焼けによる肌トラブルも少なくなく、日光皮膚炎などの紫外線アレルギーによって湿疹などの症状を引き起こしてしまいます。
真夏に向かい、紫外線(UV)の地表への照射量は増していき、更に海やプールなどで肌を露出する機会が多くなるので子供の日焼けには注意が必要です。
子供の日焼け「光線過敏症」とは?
子供の肌トラブルと言えば、アトピーなどが有名ですが、紫外線を浴びすぎることで起こる「紫外線アレルギー」もあります。
紫外線アレルギーは「光線過敏症(日光過敏症)」と言い、日光に含まれる紫外線に対して肌がアレルギー反応を起こしてしまう症状のことをいいます。
この光線過敏症にもいくつかの種類があり代表的なものには、
- 多形日光疹
- 日光蕁麻疹
- 薬剤性光線過敏症
などがあります。
この中でも、紫外線を浴びた皮膚に、数時間程経過してから赤く小さな粒状の湿疹とかゆみがでるのが多形日光疹です。
多形日光疹
多形日光疹は、紫外線にあたることで引き起こされる皮膚症状のことです。
多形日光疹は光線過敏症に含まれる病気のひとつで、紫外線を浴びた場所に小さく赤い発疹が現れる特徴があります。
湿疹やかゆみなどの症状を伴い、水ぶくれになることもあります。
紫外線(主に紫外線A波)にあたることを原因として特徴的な皮膚症状が引き起こされ、日に当たってから30分から数時間ほど経過してから皮膚症状が現れます。
日光蕁麻疹
日光蕁麻疹(にっこうじんましん)は、光にあたることによって皮膚にじんましんが生じ、日光が肌にあたった部分に、赤みのある湿疹が現れる特徴があります。
湿疹は見た目的にも目立つもので強い痒みをともない、掻いてしまうことにより赤く盛り上がり範囲が広がってしまいます。
主な原因は、日光に晒された部分の皮膚がアレルギー反応を起こす事で症状が現れます。
肌に紫外線があたる事により皮膚内部でヒスタミンが作り出され、これがアレルギー物質を攻撃して体内への侵入を防ごうと攻撃を始める事により、肌に湿疹が現れる紫外線へのアレルギー反応です。
薬剤性光線過敏症
薬剤性光線過敏症は、名称のとおり、飲み薬や貼り薬を使った後に腫れなどの症状を引き起こす症状です。
内服薬や注射薬などによって発症するものは光線過敏型薬疹と呼ばれ、顔面、うなじ、
前胸部、腕、手の甲などの日が当たりやすい部分に皮疹が生じる特徴があります。
また、外用薬によって発症するものは光接触皮膚炎と呼ばれ、顔面、うなじ、前胸部、腕、手の甲などの日が当たりやすい部分に、原因薬剤が塗布された部位に一致して皮疹が生じ
といった特徴があります。
子どもの日焼けは日光皮膚炎にも注意
夏は特に、海やプール、キャンプなどのアウトドアで過ごすことが多くなりますよね。
大人の都合で連れ回すのは構いませんが、しっかりと日焼け対策をしてあげることが大切です。
子供は大人に比べて紫外線に弱いので、炎天下の中で肌を露出した状態で過ごしてしまうとぶつぶつとした湿疹がでたり、悪化すると水膨れを起こしたりしてしまいます。
このような紫外線による皮膚炎は、一度に大量の紫外線を浴びることで発症し、皮膚の症状以外にも、頭痛や発熱、食欲不振、嘔吐などの全身症状が現われることがあるので注意が必要です。
子供の日焼け・湿疹を防ぐには?
子どもが受ける紫外線への影響は、日焼けによる湿疹や腫れ、水膨れ、免疫力の低下などさまざまな症状が挙げられます。
日焼け止めの使用は生後3ヶ月過ぎから30分以上外出するような場合に使ってあげるとよいです。
基本的には、強い紫外線を防ぐのに日焼け止めを塗ってあげると良いのですが、大人と違った、子供の日焼け止めを選ぶポイントがあります。
- SPF・PA値が高すぎないもの
- 肌への刺激が少ないもの
- 石けんやお湯で落とせるタイプのもの
具体的にどのようなものなのか見てみましょう。
SPF・PA値が高すぎないもの
子供の肌は大人の肌に比べてとても敏感なので、SPF・PAが高すぎるものの使用は避けるようにしましょう。
海水浴などのアウトドアを満喫するような場合は、SPF20~30、PA+++程度に抑えるようにして下さい。
日常生活程度であれば、更に低い数値の、SPF15、PA++程度で十分です。
肌への刺激が少ないもの
子供の肌は刺激物にも弱いので、日焼け止めに使われている成分を気にして選ぶようにしましょう。
特に以下のものは避けるようにして下さい。
- 石油系合成界面活性剤
- エタノール
- 香料、着色料
これらは肌に負担をかけやすい成分です。
大人が使って問題がなくても、敏感な子供の肌には合わないかのがあるので、できるだけこれらの成分が含まれていないものを選ぶようにして下さい。
石けんやお湯で落とせるタイプのもの
子供用の日焼け止め選びでおすすめなのが石けんやお湯で落とすことができる紫外線吸収剤不使用のノンケミカルタイプのもの。
クレンジングなどが不要なので肌への負担を減らすことができます。
飲む日焼け止めもおすすめ
子供の肌は敏感なので、どんなに刺激が少ない日焼け止めを使っても湿疹などを起こしてしまうことがあります。
そんなときは飲む日焼け止めを活用すると良いです。
飲む日焼け止めはサプリメントなので、肌に直接塗るようなことがないので敏感肌の方でも使うことができます。
代表的な成分は、シトラス果実とローズマリーの葉から抽出した「ニュートロックスサン」や、シダ植物から抽出した「フェーンブロック」など、植物由来のものが多く、子どもの刺激になるようなものは含まれていないため安心して飲むことができます。
飲む日焼け止めは医薬品ではなくサプリメント(健康補助食品)なので副作用の心配もありません。
ただし、飲む日焼け止めは一般的に4歳以上が推奨されているので、それ4歳に満たないお子様に飲ませることはやめておきましょう。
どうしても塗るタイプのものだと湿疹などの皮膚症状がでてしまい、飲む日焼け止めを試したいような場合は、医師に相談してから使うようにして下さい。
子供の飲む日焼け止めのメリット
大人だけでなく子供が飲む日焼け止めを使用した場合も多くのメリットがあります。
塗り直しの必要がない
飲む日焼け止めは1日に決められた量を飲むだけで日焼け対策ができるので、日焼け止めクリームなどのように何度も塗り直す必要がありません。
汗や水で落ちる心配がない
夏場など汗をかきやすい季節だとせっかく塗った日焼け止めも汗や水などで落ちてしまいます。
飲む日焼け止めはこのような心配もないが強みと言えます。
肌が弱くても使用できる
肌が弱いような敏感肌の方が日焼け止めを塗ると、皮膚にさまざまな悪影響を及ぼしてしまい、かゆみやかぶれ、湿疹などさまざまな症状を起こしてしまいます。
そんな肌の悩みも、飲む日焼け止めなら安心して使うことができます。
全身のUV対策ができる
飲む日焼け止めは、顔や体だけでなく、塗るタイプの日焼け止めだと塗ることが難しい頭皮までしっかりと紫外線対策ができます。
また、飲む日焼け止めには、シミの原因となるメラニンや肌老化を早める活性酸素を排出する働きもあります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、子供の日焼けによる湿疹などの症状について詳しく案内してきました。
子供の肌トラブルと言えば、アトピーなどが有名ですが、紫外線を浴びすぎることで起こる紫外線アレルギー「光線過敏症(日光過敏症)」があります。
これらの症状になってしまうと治療に時間もかかってしまうので、そうならない為にもお子さまの日焼け対策をしっかりと行ってください。