日焼け止めで肌荒れの原因は?対処法を中医美容師が解説

2018.06.07

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紫外線対策には欠かせない日焼け止めですが、繰り返し塗ることで肌荒れを起こしてしまう人が意外と多いのではないでしょうか。

肌を守るために塗っているはずの日焼け止めクリームも、逆に肌にダメージを与えていては意味がありません。

日焼け止めの使用によって起こる肌荒れには様々な原因があり、日焼け止めを選ぶ際のポイントやアフターケアなどを把握しておくことで、肌トラブルを最低限に抑え日焼け止めを使用していくことが必要です。

今回は、日焼け止めによって起こる肌荒れの原因から解決法を紹介していきます。

日焼け止めを塗るとどうして肌荒れが起こるの?

虫眼鏡 肌
日焼け止めを塗ったことによって起こる肌荒れには、肌の乾燥やニキビなど様々な症状があります。

これらは、日焼け止めに含まれる成分・日焼け止めを落とす際などの誤ったクレンジング方法などが原因として考えられます。

日焼け止めに含まれる成分によって起こる肌荒れ

日焼け止めには、様々な成分が含まれています。

その中でも特に肌荒れと関係してくるのが下記のものです。

    ・合成界面活性剤
    ・紫外線吸収剤
    ・紫外線散乱剤
    ・防腐剤
    ・合成香料
    ・合成着色料

合成界面活性剤
合成界面活性剤は数ある界面活性剤の中でも特に肌に負担をかけてしまうもの。
日焼け止めには、水分と油分が含まれています。この自然には混ざることのないもの同士を混ぜる役割を持つのが、合成界面活性剤。

ただ、界面活性剤には肌への負担が少ないタイプのものもあり、商品によっては合成界面活性剤を使用していないものもあります。

紫外線吸収剤
紫外線をカットするうえで、効果を発揮する成分が紫外線吸収剤です。

名前の通り、紫外線を吸収して肌に紫外線が侵入することを防ぐ役割を持ちます。

紫外線を吸収するうえで熱エネルギーに変換するといった一種の化学反応が肌で起こるので、効果が高い反面肌への負担も大きいと考えられます。

紫外線散乱剤
肌への負担の大きな紫外線吸収剤に比べ、肌への負担が小さいのが紫外線散乱剤。

吸収した紫外線を熱エネルギーに変換するといった化学反応を利用した吸収剤と違い、紫外線を吸収せずに反射させ散乱させる役割を持ちます。

肌への負担は少ないものの、効果は紫外線吸収剤よりも劣ってしまうため、紫外線散乱剤を使用した日焼け止めを使用する際には塗りなおしをする手間が必要となります。

その他、防腐剤や合成香料・合成着色料など、肌に刺激を与えてしまう成分が配合されているために、肌荒れが生じ、様々な肌トラブルを引き起こします。

日焼け止めの誤った塗り方が招く肌荒れ

一方で、日焼け止めの塗り方が問題で肌荒れに繋がっていることもあります。

そのまま肌に直接日焼け止めを塗ってしまうことで、肌が刺激を強く感じて、敏感肌の人は肌荒れが起こりやすくなります。

肌は意外と敏感なので、何もしていない肌に直接日焼け止めを塗ってしまうことはおすすめ出来ません。

アフターケア不足が招く肌荒れ

日焼け止めを落とす際に起きている肌荒れです。

日焼け止めを落とす際、いつも体や顔を洗うボディソープや洗顔などで済ましてしまっている場合は要注意。

日焼け止めは大まかに言ってしまえば油です。

ボディソープや洗顔フォームには基本的に油ではなくそれ以外の汚れを洗い落とすもの。

そのため、日焼け止めと汚れを一度に落とすことは難しく、洗い残こってしまうことも。

これが、肌荒れの原因へと繋がるわけです。

日焼け止めは、洗顔やボディソープなどではなく

専用のクレンジングなどを使用するようにしましょう。

参考記事:日焼け止めは専用のクレンジングで落とすべき?

日焼け止めによる肌荒れの対処法は?

鏡越し 肌荒れ
肌の負担が全くない日焼け止め商品は恐らくないかもしれません、強い紫外線をカットするためには肌に負担のかかる成分が入っています。

しかし、敏感肌で日焼けで止めを塗りたくないときでも、紫外線が肌にあたるよりも、日焼け止めを塗った方が肌に良いかもしれません。

では、日焼け止めによる肌荒れはどうしたらいいのか?

ちょっとしたポイントを抑えるだけで、日焼け止めによる肌荒れを防ぐことが出来るんです。

  1. 成分の配合内容を見直す
  2. アトピーの方など敏感肌の人には特に注意して頂きたいポイントです。

    日焼け止めに含まれる界面活性剤は「合成」でないものを選び、防腐剤や着色料を不使用としたノンケミカルの商品を選択することで、肌への負担を大幅に減らすことが出来ます。

    SPFとPAの数値にも気をつけて!
    より大きな効果を得ようと、SPFやPAの数値が高い日焼け止めを選択していませんか?

    たしかにSPF(効果の持続時間)やPAの数値は効果の高さを意味します。

    SPF50やPA++++といった数値の大きさだけで日焼け止めの効果を判断するのではなく、自身の外出傾向を把握しながら、それに見合った日焼け止めをチョイスすると、不必要な肌への負担も防ぐことが出来ます。

  3. 塗り方にひと手間加える
  4. ボディや顔に日焼け止めを塗る際、そのまま肌に塗っているという方がいますがお肌への保護が不十分です!

    日焼け止めを塗る際は、その前に化粧水や乳液などで肌をしっかりと保湿しましょう

    肌がきちんと保護された状態で日焼け止めを使用することが出来ますし、日焼け止めの塗るムラもなくなります。

  5. 落とす際はクレンジングを使う
  6. 日焼け止めを落とす際は、専用のクレンジングを使用することをおすすめします。

    クレンジングは日焼け止めや化粧などの油分を落とすもので、洗顔やボディソープの洗浄効果とはまた別物だからです。

    洗い残しを防ぐためにも、日焼け止めはクレンジングで洗い落としましょう!

  7. アフターケアで保湿をしっかり行う
  8. 日焼け止めをクレンジングで落とした後、それで終わってはいけません!

    化粧水や乳液、保湿クリーム等などを使用したアフターケアをしっかりと行うことが、肌荒れを起こさないためのポイントです。

    刺激を受けた肌を優しくケアしてあげましょう。

日焼け止めで肌荒れしないものとは

クリーム 複数
肌荒れしない日焼け止めを選ぶポイントは大きく分けて4つ!

  • ノンケミカルの日焼け止めを選ぶ
  • SPF、PAの数値の低いものを選ぶ
  • 紫外線吸収剤不使用のものを選ぶ
  • 赤ちゃんも使えるものを選ぶ

最近では敏感肌用の日焼け止めなども多く、「ノンケミカル」や「紫外線吸収剤フリー」などといった表記が施されています。

そうしたものの多くはSPFやPAの数値も、20・++程度であり、肌への負担を最小限に減らした状態で紫外線対策を取ることが出来ます。

また、探すのがちょっと大変、表記が見ずらいなんていう場合は、「赤ちゃんも使える」といった表示のされた日焼け止めを選択するとよいでしょう。

赤ちゃんも使用出来るということは、肌に負担をかける成分がほとんど入っていないということになります。

日焼け止めを選んで肌荒れのない毎日を!

日焼け止め 麦わら ハート
いかがでしたでしょうか?

日焼け止めによる肌荒れは、日焼け止めに含まれる成分そのものが原因であったり、間違った日焼け止めの塗り方やアフターケア不足などが原因であったりします。

肌荒れは放っておくと肌トラブルを引き起こす引き金にもなります。そうならないためにも日ごろのスキンケアはやはり重要ですね。

また、2-3時間の外出にSPF50などの高数値は決して必要ありませんし、無駄に肌に負担をかけてしまっていることになるかもしれません。

今まで使用していたSPFやPAの数値が日頃の行動範囲に見合っているか、一度確認してみて下さいね。

肌に優しい日焼け止めの使用や、化粧水や乳液などによる肌への保湿を行い、肌トラブルのない紫外線対策を取っていきましょう!